東京司法書士会三多摩支会
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■第2回裁判事務教室レポート

第2回裁判事務教室に参加して(田無支部 武藤 進)



第2回裁判事務教室は,平成17年11月4日午後6時から、前回と同じ場所の立川市女性総合センターアイム5階・第3会議室で開催された。 今回は,第2回なので直ぐに実務の質問へと入っていった。

公示送達を申立する為の調査報告書の記載方法。貸し店舗で,賃借人が荷物を置いたまま所在をくらませた。保証人や親族には連絡着くが,本人と連絡を取り未払い賃料と荷物の引き取りを請求したい。調査報告書には,「誰々に聞いた。」と氏名を特定して書く。名前を書くが承諾は取らない。住所や電話番号は書かない。報告書は事務員が書いても良い。事情を聴取するときには面前でメモを執らない。警戒心を持たれないようにする。
建物老朽化による建替え理由に賃貸借契約の更新拒絶をされた。家自体が存立できない状態でなければ,「老朽化」では無い。修理は老朽化ではない。こちらから解除原因を作らないようにし,家賃は供託する。「現在,出られないから,契約を継続し,居住をさせて下さい。」と,こちらからお願いのかたちで内容証明郵便を出したらどうか。相手としては,@あくまでも明渡しを請求してくる。Aあきらめる。のどちらか。但し,大家さんには交渉や会いに行かない事。話がこじれる。仲介業者を相手とする。仲介業者の,□□に対しては,被害者の会もあるようだ。

公正証書遺言で土地建物を遺贈するとして登記済証と実印を受贈者へ渡した。その後,遺言を取り消した。遺贈者は認知症になり後見人が選任された。後見人としては権利証を取り返さないと任務怠惰だ。 遺言書が発見される前に法定相続分の登記をされたら,遺言書で相続分を指定していても,後日,交渉または争う以外に予防の方法は難しい。登記所へ不受理の申立をする方法がある。第一の遺言書で遺言執行者を決めてあったが,第二の遺言で,第一の遺言を取り消したら,第一の遺言執行者へは知らせるべきだ。知らない事が多い。法定相続分での相続登記するときは,遺言書の有無を確認し,全ての相続人に委任状をもらうのが良い。保存行為なので,もらわなくても良い。

多重債務者に弁済停止を指示したら,遅延損害金が発生した。約定利率を越える損害金について賠償責任を求め提訴された。現実的にはそのような事は無いでしょうが,理論上は考えられる。だが,和解は債務者が納得の上なので通常は無いが,代理人として和解したが,通常期間より長い期間掛かった場合,遅延損害金請求されるかもしれない。
個人事業者の債務整理で事業を続けさせる為,銀行への弁済を優先させる事はある。自己破産では偏ぱ弁済はよくない。債務整理で,キャッシングとショッピングの取引履歴は別々に開示される。利息制限法に引き直した計算書を出す業者と,出さない業者がある。過払いが有る取引と,無い取引の間では,過払いを無い方へ充当できる。残額を一括で支払うので,3割引せよと交渉できる。3回払いでも割引交渉は可能で有効。民事再生は,日司連の個人民事再生(民事法研究会)の本を参考にすると良い。
などなど,息も付かせず話が進み,8時を過ぎてしまった。まだまだ予定の半分にも行っていない。どうなる事やら・・・・・。聞いている初心者にとっては宝の話ばかり。益々興味が湧いてくる。

休憩の後,調布支部の中野先生から実務経験談の解説とそれに対する質問があった。
地裁の預託金返還請求事件について。預託金700万円なので代理不可。書面作成支援した。任意交渉権は無い。相手方(ゴルフ場)の調査が重要。インターネット等を使用し,関連コース,バックにある会社や,現在の会員募集状況まで調べる。この情報が和解の時に重大な意味を持つようになる。弁論準備手続は非公開なので,準備室に書面作成支援者は入れないが,民訴169条2項により傍聴許可願いを出し,準備室に入れた。傍聴している状況で発言するには許可が必要。意見も述べた。準備室内で,本人が質問されたら,「この件は,書面作成支援してもらっている司法書士と相談しないと答えられません。」と言わせるのも方法である。次回が弁論準備手続なのかがハッキリしないときは,書記官に聞くと良い。
多くの収穫だった。そして,新たな疑問点も発見できた。
いつの間にか,9時を大きく回っていた。司会者は会場の都合もあるので話を強制的に中断し,三多摩支会長のお話でお開きとなった。フリートークまで回らなかった。時間が短かった。もう少し聞きたかった。 益々面白くなってきた裁判事務教室である。
一人で経験できる事には限界がある。十人で経験できた事を皆で分かち合えば,十人分の経験が出来る。そんな意味でこの裁判事務教室は貴重な経験でした。
次回の早い開催を期待し,要望致します。
皆さん,本当にありがとうございました。