東京司法書士会三多摩支会
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 支会ニュース「アダージョマエストーソ」 第142号 2015,01,20

 ■ 目 次
  1. 第3回財産管理人研修会「相続財産管理人の実務」を開催
  2. 裁判事務教室{財産開示の実務と理論」を開催
  3. 第4回財産管理人研修会「財産管理業務に関する事例検討と倫理」を開催
  4. 成年後見対策委員会、羽村市で講演会「寸劇・成子と後見物語」を開催

 平成26年11月18日(火)財産管理人研修会「財産管理人の実務」を開催

 平成26年11月18日(火)、この日は財産管理人研修全4回の内の第3回目の研修で「相続財産管理人の実務」をテーマにして行われました。
 今回の講師は松本万紀会員(立川支部)、武藤進会員(田無支部)でした。そしてこのお二人の総括として井上広子会員(熊本会)がお二人の講義の後に講演されました。
 まずは松本会員の講義から始まりました。お話は松本会員が開業されたばかりの頃に就任した相続財産管理人の体験談でした。それは被相続人が遺言を残していたにもかかわらず、受遺者が死亡していた
ために、相続財産管理人を選任しなければならなかった事案でした。東京では司法書士が相続財産管理人に選任されることは、めったにないことなのですが、その遺言の遺言執行者が松本会員の知り合いの税理士で、その先生からご相談を受けたということで、事情をよく知っている松本会員が就任したということでした。
 周りに司法書士の相続財産管理人の体験者がいないために、相談がなかなかできず大変だったそうです。裁判所へ提出した資料や債権者への対応、周りに司法書士の相続財産管理人の体験者がいないために、相談がなかなかできず大変だったそうです。裁判所へ提出した資料
や債権者への対応、残された財産(遺言されたもの以外にも色々な財産があった)の処分等、時系列で丁寧に説明をして下さり、また資料を沢山付けて下さったので、非常に分かりやすかったです。
 次の講義は武藤会員の講義でした。武藤会員の案件には複数の相続が絡んでおり、非常に複雑な案件でした。武藤会員は第一の相続の相続財産管理人に就任しました。ちなみに相続人は存在し、所在も
分かっています(一部不明)。それなのになぜ相続財産管理人が選任されたかというと、相続人の一部は死亡しており、一部は海外におり、一部は非協力的で、誰も遺産分割をするために動こうとはしなかったからです。
 ちなみに武藤会員は死亡している相続人の配偶者の後見人から相談を受け、その後見人が申立人となり、相続財産管理人に選任されたそうです。(既に人間関係が複雑ですね。)
 そして遺産の調査をおこなった所、遺産の一部である不動産を、死亡した
相続人が既に処分してしまっていたり、遺産の賃貸住宅の賃借人が他の賃借人の家賃を集めて預かっていたりで、その整理からおこなわなければならず、非常に大変だったそうです。
 処分された不動産のことや賃貸住宅のことでは、他にもさまざまな問題があり、非常に困難な状況だったそうですが、ある時、死亡相続人の配偶者(この方の後見人が申立人)が死亡し、新たな相続人(配偶者の兄弟姉妹)が増え、事態は更に複雑に。
 しかしその新たな相続人が非常に協力的だったことと、元からの相続人のうちの一人から相続財産を預かってもいいという意向を受け、武藤会員は財産を引き継ぎ、相続財産管理人としての職務を終えたそう
です。
 総括は熊本会の井上広子会員が行いました。井上会員はお二人の講義を聞いて、大切な部分をまとめ、更にこうした方がいい、という風にアドバイスをされました。
 最後に「受遺者は債権者に劣後する。」という前提を踏まえて、お話をされました
 遺言執行者がいない遺言の遺言執行者選任申立の書類作成を依頼されたらどうするか(相続人もいない)。相続債権者の
可能性を考えて、相続財産管理人の選任を申し立てるべきと主張するか、依頼どおりに遺言執行者の選任申立てをするか・・・。 この問題にはこうでなければならない、という正解はありません。
 井上会員はこの問題は倫理の問題も絡むという事で、次回の倫理研修の時に、課題として考えてくるよう話され、第3回の研修は終了いたしました。 (広報委員会取材)   上へ

 平成26年11月21日(金) 裁判事務教室「財産開示の実務と理論」を学ぶ

  平成26年11月21日、立川市女性総合センター「アイム」にて、第5回三多摩支会研修会(第1回裁判事務教室)が開催されました。
 今回は「財産開示の実務と理論〜債務名義を紙片にしないために〜」と題して、財産開示に関する著書を執筆されている弁護士法人横浜みなと法律事務所の代表弁護士である小蝟ホ秀先生をお招きし、ご講義いただきました。
 財産開示手続きは、多くの司法書士にとってあまり馴染みのない制度ですが、当日は39名もの会員が参加し、今回のテーマに関する関心の高さが伺われました。
 講義の前半では、「財産開示手続」とは何かという基本的なところから実務上での活用場面や手続の流れなどについて解説していただきました。また、小蜷謳カが財産開示に関する著書を執筆されるきっかけになった事件など、ご自身の実務上の経験談などを交えながら大変わかりやすくご講義いただきました。
休憩をはさみ、講義の後半では、申立てをするにあたっての各種書式、留意点等を解説していただき、実際の手続きの流れをイメージすることができました。講義終盤では、現行の制度の問題点や想定される改正点についてまで解説していただきました。
 依頼者から依頼を受けた事件において、裁判では勝訴したものの、強制執行が功を奏しないということが実務上少なからずあります。今回の研修をきっかけとして、強制執行の一つの手段として「財産開示手続」の理解を深め、少しでも多くの債権の回収を望む依頼者のために、より充実した相談に応じることができるのではないかと思います。 (研修委員会)   上へ

 平成26年12月2日(火) 財産管理人研修「財産管理業務に関する事例検討と倫理」を開催

 平成26年度財産管理人研修の最終回である今回は、「財産管理業務に関する事例検討と倫理」をテーマに12月2日、「たましんRISURUホール」で行われました。
 冒頭で東京家庭裁判所立川支部書記官より「不在者、不存在の財産管理人等選任申立て手続き説明」の講演がなされました。実際の手続きの際に、こうした方がいいというアドバイスや、こうしてほしいという要望等、手続きについて丁寧にご説明くださいました。
 不在者財産管理人と相続財産管理人の事件数については、不在者財産管理人については、ここ数年60件台後半であまり変化がないものの、相続財産管理人に関しては、今年が既に昨年より20件ほど多い120件程度に達しているとのことでした。今年は特に役所からの申立てが多いとのことでした。
その後、休憩をはさんで参加者を7グループに分けてのグループディスカッションが行われました。倫理を問う事例が提示され、検討事項が3つあり、それらの事項についてグループごとに話し合い、発表を行うというものでした。
 どのグループも活発に意見交換がなされ、1つの検討事項にいくつも違う意見が出されていました。自らの意見とは違う意見が出されても、「ああ、こういう考え方もあるのか。」といった反応が多かったように思いました。
 今回のディスカッションは、意見を戦わせるというよりも、意見交換といった感じで、皆が発言しやすい雰囲気で行われたように感じました。
 「おひとりさま」が増えつつある今、不在者財産管理人、相続財産管理人、成年後見人のように第三者が親族に代わって、関わらなければならない事例が増えて行くと予想されます。しかし、まだこのような制度を知らず、一体どうしたらいいのだろうと悩んでいる方も多いと思われます。我々がこれらの業務に関する研修を受け、実際に就任し、携わることによって、これらの制度を市民の方に知って頂くことは、司法書士ができる大きな社会貢献ではないかと思います。 (広報委員会取材)   上へ

 平成26年12月6日(土) 成年後見対策委員会、羽村市で「寸劇・成子と後見物語」を講演

 平成26年12月6日(土)、家事事件対策部・成年後見対策委員は、羽村市福祉センター大会議室において講演会「寸劇・成子と後見物語」を開催しました。この講演会は平成26年2月に予定されていましたが、大雪で中止となり改めて開催となりました。この日はとても寒い日でしたので、観客が少なくなると思われましたが、過去最多の参加者(40人超)となりました。
 現メンバーでの寸劇も回数をこなしてきており、演技も堂々としていました。寸劇の中でいくつか質問形式をとっていますが、みなさま関心があるようで正解率も
高かったように思います。寸劇後に質疑応答の時間をつくり、寸劇の内容や成年後見の一般的な質問にもお答えしました。
 認知症の患者が300万人を超えている現在においては、とても身近な話題であり関心が高くなっていると感じました。 (成年後見対策委員会)   上へ